Overview
HoloNetは、スター・ウォーズの銀河でもっとも普及したスクリーンUIの標準様式である。反乱軍の作戦室からアウター・リムの決済端末まで、時代(プリクエル〜シークエル)と場所を問わず現れる。共和国とも帝国とも紐付かない、いわば銀河ベーシック標準語の視覚版。
大原則は 「暗闇の中で、光る線そのものが情報である」。スクリーンは常に暗い環境(コックピット、艦橋、酒場のカウンター)で光ることを前提とし、UIは面の塗りではなく発光するストローク(線・文字・目盛り)で構成される。背景は表示面ではなく「無」であり、そこに引かれた線がすべての意味を担う。
これは現代のフラットデザインの再解釈ではない。ベクタースキャンCRTとオシロスコープの語彙 — ワイヤーフレーム、レーダー掃引、セグメントゲージ — を持つレトロフューチャーな計器盤である。
Colors
パレットは「漆黒の地 + 発光する数色」で構成され、色は装飾ではなく意味論である。
- background (#04070D): ごくわずかに青みを帯びた漆黒。画面の70〜85%を占める。純黒 (#000) より一段浮いた「通電しているガラス」の色。
- surface (#0A1420): パネル内部をわずかに持ち上げる暗青。使うのは階層を示す最小限の場面のみ。
- primary (#5BD8FF): シアン。本文テキスト、アイコン、アクティブなゲージ、グリッドの主線。この様式の「インク」。
- line (#2E7BFF): 深いブルー。パネル枠、構造線、ワイヤーフレームの輪郭。primaryより一段沈み、構造と内容を描き分ける。
- muted (#1B3A55): 非アクティブ。消灯セグメント、グリッド補助線、待機状態。
- affirm (#3BE86A): グリーン。承認・完了・味方・航行クリア。「APPROVED」の帯、味方機マーカー。
- caution (#FFB53D): アンバー。注意・スキャン中・照準過程。レーダーの掃引扇、追尾中の目標。
- alert (#FF3B30): レッド。敵性・警告・拒否。敵機マーカー、警告テキスト。
- text (#D8F4FF): 発光する白(シアンの残光を含む)。最重要の見出し語のみ。
運用比率の目安: background/surface 80%、primary/line 15%、affirm/caution/alert 合わせて5%。アクセント3色は同一ビューに同時に多用しない — 意味が衝突する。
発光(グロー)は色と同色相で行う。シアンの線にはシアンのにじみ。白いドロップシャドウや無彩色のぼかしは存在しない。
Typography
- すべて大文字、ワイドトラッキング。 見出し (display) は0.18em、ラベル (label) は0.24em。文字は詰めずに「計器の刻印」として置く。
- 書体は幾何学的テクノサンセリフ(Michroma / Orbitron / Eurostile系)。ヒューマニストな丸みや手書き感は禁止。
- 数値はモノスペース (numeric)。座標、残量、クレジット額など、桁が変動しても揺れないこと。
- オーレベッシュの併記 (aurebesh)。見出しの脇や下に小さく添える装飾的コ・ブランディングとして使う。作中ではそれが本文だが、この再現においては雰囲気の担保が役割。ラテン文字なしでオーレベッシュ単独の重要情報を作らない。
- オーレベッシュの代替: 実フォントが利用できない場合は省略せず、短い直線・対角線の線分をグリッド上に組んだ擬似グリフをSVGで生成して装飾に用いる(テキストの置換ではなく併記・装飾として)。
- 長文の段落は存在しない。テキストは常に短いラベル、ステータス語、数値である。
Layout
- 情報密度は高く、余白はタイト。 これは閲覧するドキュメントではなく監視する計器盤。spacing スケール(4/8/12/20/32px)の範囲で詰める。
- 非対称なパネル分割。 メインのビューポート(星図、レーダー、スケマティック)を大きく取り、脇に細いゲージ列・データ列を沿わせる。均等グリッドの整列よりも、機能ブロックの寄せ集め感が正しい。
- 縁は目盛りで飾る。 パネルの辺にはティックマーク(目盛り列)、短い座標値、小さな注記が並ぶ。空いた縁は計器の未使用領域であり、装飾で埋めない。
- 画面端まで使う。 ステータス行やIDコードは四隅に張り付く。中央寄せの安全マージンという概念はない。
Elevation & Depth
影は存在しない。深度は光で表現する。
- 手前・アクティブ = 明るく、強いグロー。奥・非アクティブ = muted に沈む。
- レイヤーの重なりはドロップシャドウではなく、輝度差と輪郭線の有無で描く。
- モーダルやフォーカスは、背後の線の輝度を落とす(消灯に近づける)ことで成立させる。
- ワイヤーフレームの3D表現(透視グリッド、球面グリッド)は奥行きを線の密度と細さで示す。フォグやブラーは使わない。
Shapes
- 角丸ではなくチャンファー(45°の面取り)。 パネルの角は16px程度で斜めに落とす。全角を落とす必要はなく、対角2箇所などの非対称も様式内。
- ノッチと切り欠き。 枠線の途中に段差・切り欠き・突起を入れ、機械部品の成形物らしさを出す。純粋な矩形は避ける。
- 輪郭線ファースト。 領域は塗りではなく1〜1.5pxの枠線で示す。塗り面を使うのはstatus-chipの帯とゲージのセグメントのみ。
- 円は計器として使う。 レーダーの同心円、照準環、球面ワイヤーフレーム。装飾の円形アバターは存在しない。
- 角丸 (rounded.sm = 2px) はセグメントやチップの角の「刺さり」を取る用途に限る。
Components
- panel-frame: チャンファー付きの枠線パネル。1.5pxの line 色ストローク、同色のグロー、内部は background。タイトルは枠の上辺に食い込む形で置き、脇にオーレベッシュを添える。
- gauge-segmented: イコライザ状の分割バーゲージ。点灯セグメントは primary(状態により affirm/caution/alert)、消灯は muted。連続的なプログレスバーは使わない — 必ず離散セグメント。
- grid-wireframe: 透視グリッド/レーダー。主線 line、補助線 muted、掃引や照準は caution。マーカーは味方 affirm・敵性 alert のシルエットアイコン。
- status-chip: 「APPROVED」式の結果表示帯。唯一の大きな塗り面。チャンファー付き矩形に affirm/alert の塗り、白い大文字テキスト。画面の主役として中央に置いてよい。
- button-keypad: 物理キーパッド由来の押下要素。surface の地に primary の枠と文字。ホバー/押下はグロー強度の変化で表現する。
- divider-tick: 目盛り列による区切り。実線の代わりに短いティックの繰り返しで領域を区切る。
Do's and Don'ts
Do:
- 線・文字・目盛りを発光させ、それ以外を闇に沈める
- 色の意味論を守る(青=情報、緑=肯定、黄=注意、赤=脅威)
- チャンファー、ノッチ、ティックマークで機械的な輪郭を作る
- 数値・座標・IDコードを縁に散らして計器感を出す
- グローは常に同色相で
Don't:
- 塗り面で領域を作らない(status-chipとゲージセグメントを除く)
- ドロップシャドウ、無彩色のぼかし、フォグを使わない
- 大きな角丸、カード型UI、グラデーション豊富なモダンスタイルを持ち込まない
- アクセント3色(affirm/caution/alert)を装飾目的で使わない
- 小文字の長文、ヒューマニストな書体、ゆったりした余白を使わない